JUGEMテーマ:日常

 

区役所の追悼コーナーでは、サザンのエンディング曲が流れていました。

 

 

春夏秋冬という四季の中で、夏だけは特別なのだ。

人も景色も暮らしも「夏の国」という、

他の季節とは違う次元のところのものになるのだ、と。

何かで読んで、へぇーと思っていた。

 

もちろん、日々の仕事や家事は

夏だから特別どうってことはなくて、

カレンダーどおりに淡々と続いていく。

 

でも、クラクラと眩暈がしそうな強い日差しや

日常をすべてかき消すような蝉の声、

死者が身近に感じられるお盆の迎え火や送り火に、

なんとなく「今のわたしは夏の国にいるんだ」という、

ちょっとしたファンタジーを感じたりしていた。

 

特に、今年は平成最後の夏。

昭和から平成に変わる時は、

今回のように予告がなくて、名残を惜しむ時間はなかった。

でも今回は、この30年の平成という時代をふりかえる時間がある。

 

6月に、平成のはじめの頃に子どもたちが通っていた小学校が取り壊され、

8月には、同じく平成のはじめの頃からはじまったちびまる子ちゃんの作者、

さくらももこさんが亡くなった。

 

古い小学校の建物も、まるちゃんの「のぼり」や電車も、

身近な街の風景に溶け込んでいて、

意識しなくても目に入ってきたものだから、

それが無くなるというのはけっこうなショックだった。

 

キャラクターとしてのまるちゃんは不変だけれど、

やっぱり作者さんがもういないというのは

特に地元の人たちにとっては大きな喪失感である。

 

そんなこんなでこの夏は、

ああ、もう30年もたったんだ…、平成が終わるんだ…と、

しみじみ思うことが多かった。

 

もっとも「さよなら」ばかりではなく「こんにちわ」もあった。

8月に娘夫婦に男の子が生まれ、

9月に一歳になる息子夫婦の女の子は日々健やかに育っている。

 

そして私自身はこの8月で個人事務所設立30周年を迎えて、

運と縁に恵まれたことを心から感謝しつつ、

まだやりたいことがなんだかんだとあるから、

もうちょっと頑張ろう!って思っている。

 

 

9月が始まって「夏の国」はもう遠い彼方へと去って行った。

誰もが、いつもの日常に戻ってきた。

 

でも、平成30年の「夏の国」には、いろんな想いが詰まっていて、

それは、もう二度と戻ってこないのだという、

センチメンタルな甘酸っぱさを含んだまま、

やがて遠い光景になっていくんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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1980年代後半から、広告企画、雑誌編集、占い鑑定など、主に文章を書く仕事に携わっています。最近は、医療系の国家資格も活用中。すべての仕事の根底にあるのは、「その人の物語に寄り添う」こと。スピッツの音楽と草花をこよなく愛する日々。
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